■2009年11月6日(金) 昭和60年に岡山県初の「町並み保存地区」に指定された勝山。古くから出雲街道の要衝として栄えた三浦藩2万3千石の城下町、現在でも連子格子の白壁や土蔵が趣を感じさせるまちです。特徴的なのが、家々の軒先にかかる風情のあるのれん。「のれんのまち」としても話題で、平成21年度都市景観大賞「美しいまちなみ大賞」(国土交通大臣賞)を受賞しています。
JR中国勝山駅。真庭市の中心ともいえる駅です。町並み保存地区の白壁が駅にもほどこされ、入り口には今や勝山のシンボルとなったのれんもかけられています。 古くから木材のまちでもあり、駅の中には木製のベンチや机が設置されています。列車の本数は多くはないですが、のんびり待ち時間を過ごすことができます。 |
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のれんを眺めながらまったり散策。秋晴れに町並みが映えます。 (写真左)ひのき草木染織工房。町並みののれんは、こちらの加納容子さんの作品だそうです。 (写真上)白壁とのれんの家が連なる町並み保存地区。電線地中化により、青空もくっきり。 |
いろいろなデザインののれん。「ここのお店は○○屋さんだからこんな柄なんだ。」と納得したり、これって何を表しているんだろうとかあれこれ考えながら見て歩くのは楽しいです。退屈する暇なんて全然なかったです。
真庭市役所の玄関に飾られていた岸田敏志さん(※)デザインののれん。 |
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(※)モーニング、モーニング♪って歌ってた人です。(古いし・・・)真庭市(旧落合町)出身ということで、地元の人にはおなじみ。
ちょっと一休み・・・。webでこんな風に並べてみると、のれん、暖簾、ノレンのオンパレードでデジタルミュージアムみたいですね。実際の町並みは、とってもゆったりとした空間なんですよ。
もう一度一休み・・・。のれんは時々リニューアルしているのかな?次回訪れた時にはまた目新しいのれんを見つけてコレクションしてしまいそうだな。
御前酒蔵元の辻本店。どっしりと構えた老舗です。なまこ壁の蔵がこの町並み保存地区の中でも堂々とした風情を醸し出しています。寅さんの最終版のロケ地にもなりました。(平成7年10月21日ロケ) 向かいのレストラン西蔵は、蔵を改装したもの。 |
御前酒蔵元・辻本店 |
見事な蔵 |
レストラン西蔵と寅さんロケの碑 |
町並み保存地区は、外側から見ても情緒があります。昔はこの旭川を、ここ勝山から岡山まで高瀬舟が通っていたんですね。
旭川から見た町並み保存地区 |
高瀬舟船場跡 |
ちょっとした風景やオブジェに、足が止まります。 |
石畳と坂って絵になります |
ビール缶の鳥居(?)と招き猫 |
民家の玄関に猫 |
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JR勝山駅前の新町商店街。木材を使った独特のアーケードが通りを演出しています。 ”檜舞台”の裏側は、”ひのきぶたい”。 商店街の中央あたりに太鼓が。10月の秋祭りには喧嘩だんじりで賑わいます。 |
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(写真左)高田硯(中島硯店) 勝山の民芸品として有名な高田硯。「神庭の滝」近くの黒色粘板岩(高田石)から作られます。 (写真右)町並み保存地区から少し小高いところに、きれいな紅葉を見かけました。これからどんどん秋が深まります。 |
読売新聞社の「遊歩百選」に選ばれるのも納得。見て歩くのに飽きないのれんと白壁etc. 単なるアートではなく、そこに人々が普通に暮らしていることが良いなぁと感じました。昔からの歴史を大切にしながら新たな試みも取り入れ、それがまた新しい歴史となる・・・変わらないもの、変わっていくもの、それぞれが静かに融合したまちなみ。今度は是非3月のお雛まつりに行ってみたいです。県内外から多数の観光客が訪れるそうです。そうそう、疎開で滞在した谷崎潤一郎もこの土地を愛したとか・・・。 |